取扱業務-相続・後見相続・後見に関する弁護士相談事例をご紹介します。

遺言の必要性について

相談内容

私亡き後、相続人となるのは、子供3人です。財産も、相続税がかからない範囲のものしかありません。わざわざ遺言までする必要はないと思うのですが、どうでしょうか。

結果・回答

遺産をめぐる争いは、遺産の多い、少ないとは全く関係なく起こります。実際、遺産分割調停・審判になるケースの約4分の3は遺産総額5,000万円以下であり、うち遺産総額1,000万円以下のケースが全体の約3分の1をしめているのです。
また、相続人が子供だけだといっても、親との関わり方はそれぞれです。親から遺産の贈与を受けている子と受けていない子がいたり、親の老後の世話をしている子としていない子がいたりすれば、兄弟間に不平等感が芽生え、そのような感情的な対立が遺産をめぐる争いにつながることも多いのです。

解決のポイント

将来起こりうる兄弟間の無用な争いを避けるためには、子に対する生前贈与の有無、家事や介護についての子の寄与など様々な事情を考慮に入れながら、遺言で遺産の分け方をきちんと決めておいた方がよいと思われます。