取扱業務-交通事故交通事故に関する弁護士相談事例をご紹介します。

意外なところに付いている賠償責任保険

相談内容

私は、1人暮らしをしている大学生4年生です。
先日、自転車で道路を走行中に、バランスを崩して歩行者にぶつかってしまい、相手の方を転ばせて大怪我をさせてしまいました。
相手の方はしばらく入院し、後日、治療費など200万円を請求されましたが、急に言われても支払うお金がありません。
自転車保険にも入っていないので、困りました。

 

 

結果・回答

自動車やオートバイで事故を起こせば相手の方に大きな被害が出ることはご承知だと思いますが、自転車に乗っている時や歩行中のちょっとした不注意での事故でも、相手の方に思わぬ大きな損害を発生させてしまい、多額の賠償金を請求されてしまうことは多々あります。
この場合、賠償保険に加入していないと、多額の支出を強いられることになりますが、自転車保険や一般個人賠償責任保険などに加入している方は少数だと思います。

このような場合、賠償金支払いに使える個人賠償責任保険は、様々な保険やサービスにセットで付いていることがあります。
例えば、アパートを借りる契約をしたときに、同時に火災保険に加入すると思いますが、この火災保険に個人賠償責任保険がセットで付いていることが多いです。
その他、自動車やオートバイの保険に入っていれば自動車保険に、スポーツの保険に入っていればスポーツ保険に、個人賠償特約が付いている可能性があります。
また、大学生であれば、入学のときに大学生協などの学生向け保険に自動的に加入していることがありますが、これらの保険にも個人賠償責任保険が付いてることが多いです。
その他、クレジットカードを持っていれば、そのカードにも個人賠償責任保険のサービスが付いている場合もあります。
また、事故を起こした本人が個人賠償責任のついた保険やクレジットカードに加入していなくても、家族が入っていれば、その賠償保険を利用できる場合もあります(同居している場合に限るなど、条件があります)。

まさかのことが起こった場合はもちろん、何事も起こっていないときでも、いざという時に自分が使える保険があるか、一通りチェックしてみることをお勧めします。
クレジットカードの場合、月額200円から500円くらいの負担で個人賠償責任保険を付けられるカード会社が多数あるので、使えそうな個人賠償保険がない方はご検討してみてはいかがでしょうか。
なお、自転車で他人に大怪我をさせて、賠償金として1億円以上を請求されたケースもあります。支払い上限には余裕を見ておいた方がよいでしょう。